人間は呼吸によって取り入れた酸素を使用し、食事で吸収した栄養素を燃やしてエネルギーを作り出しています。呼吸で取り入れた酸素のうち、約2%は「活性酸素」に変わります。

活性酸素というと健康や美容に対してネガティブなイメージを持たれがちですが、必ずしも悪いものではなく、ウィルスや細菌から細胞をガードする役割も担っています。しかし、増え過ぎると健康な細胞まで傷つけて酸化させてしまいます。

メラニンやコラーゲンが上手く生成されない、ターンオーバーが乱れる、疲労回復の阻害、生活習慣病の原因になるなど酸化した細胞は様々なトラブルを起こすことがあるため、増え過ぎには注意が必要です。

呼吸している以上、体内では必ず活性酸素が作られています。それ以外には、ストレスや睡眠不足、喫煙、飲酒、激しい運動といった生活習慣、大気汚染や化学物質、紫外線といった環境的な要素も活性酸素を発生させる原因となります。活性酸素が増え過ぎないようにするためには、まず食事や睡眠といった生活習慣を見直しましょう。また、疲れやストレスを溜めない、紫外線対策なども意識することが大切です。

増えすぎると恐ろしい活性酸素ですが、人間の体には活性酸素を除去して悪影響に対抗する「抗酸化力」が備わっています。

抗酸化力に良い働きをする栄養素には、ビタミンC・Eやβカロテンといったビタミン類、リコピンやイソフラボン、ポリフェノールといったフィトケミカル、亜鉛やセレンといったミネラル類が挙げられます。日常的に食べ物から抗酸化物質を取り入れるよう心がけるようにしましょう。